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和海悠の『Passing through a Tunnel』〜方向性模索中〜

和海悠(かずみゆう)の好きな音楽、創作、IT、最近の興味と自分の気づいたことをダダ漏れに発信中。

Movin',fryin' or freezin' liquid.

たこ焼きをしてみた。
さらさらの液体を鋳型に注ぎ込む。
そして、周囲をみんなで突きあって形を整える。

だんだんと丸みを帯びて固まる生地。
チーズや餅をトッピングにして、完成。
ほおばれば、その熱が口元から身体全体に広がっていく。

僕たちは夢中だったんだ、液体を固体にするために。
たこ焼きだけじゃなく、目には見えない”絆”を目に見える”想い出”にするために。


たこ焼きの熱気をそのままに街へ繰り出した。

一晩中眠ることはなかった、長すぎる夜。
だけど一瞬だったんだ、雲に隠れた下限の月が朧げに映る朝方まで。

寒空だって本当は嫌いなんだ。コタツでヌクヌク暮らしていたくて。
だけれど、息をきらしながらもそこを逃げ出そうとは思わなかった。
鼓動を感じていた。

そうやって五感で温度や振動を確かめないと、僕がここから消えてしまいそうなんだ。
まるで新月に向かう下弦の月のように、少しずつ終わっていくように。

ちっとも初めてなんかじゃない月なのに。
鈍くて割れそうな脆いものだから、胸に響くのかな。月も人間関係も。

もうすぐでノーサイドみたいで。そして今がロスタイムみたいな気がしていて。
勝利も敗北もない世界だから、その先にもう一度スタートの笛があることを信じられなくて。

永遠に続く延長戦がある保証書をもらえるとしたら、何時間だって並ぶのに。

…なんて。本当はすごく強くて凛としたものなのにね。月も人間関係も君も僕も。