読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

和海悠の『Passing through a Tunnel』〜方向性模索中〜

和海悠(かずみゆう)の好きな音楽、創作、IT、最近の興味と自分の気づいたことをダダ漏れに発信中。

暗闇へと堕ちている感覚。

暗い三日月。

明るい時間帯に動けなくなった僕は、ひたすら横になって夜を待った。
皆が働いている時間にだらだらするのは、思ったよりも楽じゃなくて、むしろ苦痛で。今日一般的な流れからはみ出してしまったような気がして落ち着かなかった。
またその流れに戻れるのか、戻されるのか、はたまた戻りたいと思うのかは解らないけど、戻れなかった場合に自分がどうなってしまうのかという恐怖はあったりする。

太陽が沈み、窓からの陽で本が読めなくなってきた頃、やっと外に出れる。
どうしても今日返さなければ延滞料金がかかるDVDを抱えて、自転車を走らせる。
蒸し暑さを風で誤魔化して、雲は三日月をほのかに覆っていて。
あんな悲しい月を見たのは初めてだった。
あんな哀しい夜が続くことが恐ろしかった。

明るい電球。

やっと電気をつけられるようになった。
日中をカーテンをつけていない窓から漏れてくる光で過ごし、
夜になればテレビや携帯からのブルーライトで生きていたから、まだ明るさに戸惑っている。

穏やかに過ぎる時間。あまりにゆっくりで、時計の電池が切れかけたんじゃないかと信じてみたくなる。
「今日は何をしようか」そんな希望にあふれた一言で自分を奮いたたせることができれば、きっとこの生活から抜けられるのだろう。

まだ始まったばかりのこの暗闇の出口は、すぐそこかもしれないし、もっと先かもしれないし、出口がそもそもないのかもしれないけれど、早期に抜けださなければならないのだ、僕は。
お金もない、人脈もない。頼れるものなんてないのだから。